Car inspection

㈱吉平自工は、国土交通省から認可を受けた「民間車検工場」です。
車両の管理に欠かすことのできない車検・点検は、安心してお任せください。

For heavy vehicle

大型トラックの車検とは

車検・点検のメインビジュアル

大型トラックを維持する上で避けて通れないのが車検と呼ばれる制度です。一般に車検と呼ばれるものは、継続車検や新車登録車検のことを指します。

これは国土交通省により道路運送車両法に定められた自動車検査登録制度の事で、国内で運行するすべての車両に義務付けられています。新車登録時や定められた一定の期間内に、検査基準に合格した車両のみがその運行を許されるというもので、車両を安全に運用するために必要な、厳しい検査基準が設けられています。

検査自体は国内各所にある「陸運支局」や「指定工場」で受けることができます。この2つには検査ラインと呼ばれる設備があり、そこで資格を持った検査員が車両の検査を行います。行われる検査自体に違いはありませんが、「陸運支局」は国土交通省が設置したいわば”直属の施設”、「指定工場」はその国土交通省に認可を受けた”民間が運営する施設”、といった運営上の違いがあります。

よく似た名前でややこしいですが、「指定工場」とは国から認可を受け、整備や陸運支局の代わりに検査を行う事ができる工場で、「民間車検場」とも呼ばれます。ですのでここでは車検整備から検査まで一貫して行う事ができます。

㈱吉平自工は「民間車検工場」であり、乗用車から大型車両まで、車検ができます。

大型トラックの車検項目

車検に合格するために必要になってくる「車検整備」は、基本的には法に定められた定期点検の内容に則って行われますが、大型トラックにおいての主な点検項目は以下の様なものになります。

エンジンルーム点検・
パワーステアリング装置

  • 点火装置
  • バッテリー、電気配線
  • エンジンオイルの量、漏れ
  • 冷却装置
  • 燃料装置の漏れ
  • 公害発散防止装置

室内点検

  • ハンドル
  • ブレーキペダル
  • パーキングブレーキ
  • クラッチペダル

足回り点検 舵取り車輪

  • ホイール、ショックアブソーバー
  • サスペンション
  • ブレーキのマスターシリンダー、ディスクキャリパー
  • ディスクブレーキ
  • ドラムブレーキ

下回り点検

  • ステアリングのロッド、アーム
  • トランスミッション、トランスファ、プロペラシャフト、ドライブシャフト
  • デファレンシャル
  • ブレーキホース、パイプ
  • エキゾーストパイプ、マフラー
  • フレーム、ボディ

点検の様子

点検の様子「エンジンルーム点検 完成検査」

エンジンルーム点検 完成検査

ファンベルト、クーラーベルトの緩みが無いか確認します。ベルト緩みは、ベルト鳴きの原因となる。オイル漏れ、冷却水漏れがないか確認します。ネジの緩みなどが無いか確認します。完成検査は、お客様に納車する前の最終検査になります。

点検の様子「ハンドル回りの点検」

ハンドル回りの点検

ハンドル下廻りにガタが無いか確認します。ガタあると、車両の直進性が悪くなりますので、確実に整備します。

点検の様子「エンジンルーム点検 エンジンオイル点検」

エンジンルーム点検 エンジンオイル点検

エンジンオイルが適量か確認します。エンジンオイルは、エンジンのコンディション維持に重要です。少ない場合、エンジンの焼き付きなどの原因となります。

点検の様子「排気ガス検査」

排気ガス検査

オパシーメーター計測によって、ディーゼルエンジン排ガス中のスモークを測定します。規制に基づくオパシメータ(光透過式スモークメータ)による粒子状物質検査(PM検査)に対応しています。

点検の様子「室内点検 全般」

室内点検 全般

警告灯、ウィンカー、ブレーキランプ、計器廻りの点灯検査します。運転席で全ての操作を行い、動作確認を行います。切れてるランプは交換します。

点検の様子「ブレーキドラム点検」

ブレーキドラム点検

タイヤを外して、ブレーキドラムを点検します。安全運行のため、重要なブレーキ廻りは、小さなトラブルも整備します。

点検の様子「下回り点検」

下回り点検

タイヤを外し、ブレーキドラムを分解します。トラブルの多いリーフスプリングの亀裂やトラニオンのガタつきを確認します。さらに、トルクロッドブッシュ抜けが無いか検査します。ブレーキの点検も同時に行います。

点検の様子「プロペラシャフト点検」

プロペラシャフト点検

車両をピットに入れて、作業者が下に入って検査します。プロペラシャフトの緩み、センターベラリング等のガタつきを点検してます。ライトを付けて、目視検査も行います。熟練の整備士が点検ハンマーで緩みを確認します。

点検の様子「ホイールクリップ(ナット)の緩みを点検」

ホイールクリップ(ナット)の緩みを点検

タイヤを取り外し、ホイールの割れなどを検査します。ホイールクリップは、適正トルクで締め付けることが重要です。走行中のホイールクリップの緩みは、大きな事故につなるため、重要な作業です。

点検の様子「デフ、オイル漏れ点検」

デフ、オイル漏れ点検

駆動輪を支えるデフの亀裂の発生リスクが高い重要部品です。整備士が確実に点検します。同時にオイル漏れ、オイルの量も確認します。

  • これらが定期点検記録簿に記載されている項目になりますが、実際はこれに加えて車高、車幅、灯火装置、排気音などが法令に基づいているか、といった道路運送車両法に照らし合わせた部分も検査されます。

大型トラックの車検はいつ行うのか(有効期間)

車検を受け検査に合格すると「自動車検査証」が発行されますが、これが俗にいう「車検証」になります。車検証には有効期限が決められていて、車検証の有効期限が過ぎた車両は公道を運行することができません。つまりこの有効期限が切れる前に、もう一度継続検査を受け、車検を更新しなくてはなりません。

車検の更新は有効期限の1か月前から可能です。認定工場などに車検を依頼する際は、有効期限の残りが少ないと作業を断られる場合があるので、この一か月を目安に準備を進める必要があります。

この車検有効期間は車両の区分ごとに細かく分けられていて、以下の表の通りです。

用途 分類 車両総重量 新車登録車検 2回目以降
運送事業用/自家用/
レンタカー
貨物 8t以上 1年 1年
8t未満 2年 1年

大型トラックとは車両総重量8t以上を言いますので、継続車検に関しては事業用、自家用、レンタカーに関わらず毎年の車検が必要になってきます。これは自家用乗用車の初回3年、2回目以降2年という基準と比べてかなり厳しいものとなっています。その理由としては”年間走行距離が長距離にわたることが多い、”その重量から車両自体への負担が大きい”といった点が挙げられます。

車検を受けないとどうなるのか?

大型トラックを運用する上で、個人・企業に関わらず車検を受けることは法律で定められています。これは大型トラックに限った話ではなく、公道を走るあらゆる種類の車両は、車検または定期点検、もしくはその両方が義務付けられています。

そして車検は法律で定められている以上、車検切れの車で公道を走行した場合には、「道路運送車両法違反」となり厳しい罰則が課せられます。罰則の対象は”車の運転者”で”車の所有者”ではありません。会社の大型トラックを借りて乗っていたとしても、処罰されるのはドライバー本人となります。

内容としては違反点数6点・免許停止30日、場合によっては6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金というものです。そして多くの場合、自賠責保険は車検のたびに更新されるので”車検切れ=自賠責未加入”となり、こちらは「自動車損害賠償保障法違反」とみなされ、その罰則は、違反点数6点・免許停止30日と「道路運送車両法違反」と合わせると免許停止が決定します。

そして最近では検問等で「ナンバー自動読み取り装置」という物が導入されはじめました。これは小型カメラに端末を繋げたもので、走行中の車のナンバーを読み取り、それをすぐさまMOTAS(自動車登録検査業務電子情報処理システム)に転送、照会を行い車検の有無を調べるというものです。これにより違反車両の取り締まりも厳しく行われるようになりました。

車検で不正改造とされてしまう例

車検の項目で簡単に説明しましたが、車検に合格するためにはその基準をすべてクリアしなければなりません。この基準の中には道路運送車両法の他、都市条例なども含まれます。これらを無視して施された改造はいわゆる不正改造として、車検に通らないのはもちろん場合によっては行政処分の対象になる事もあります。大型トラックに多い例をいくつか挙げると下記があります。

車検における不正改造例
  • 提灯、行燈、サイドマーカーなど灯火類
  • 突き出しバンパー
  • ダンプカー等のアオリ、指し枠
  • ディーゼル車の排ガス規制

これらはあくまで一例で、車検を受ける地域や場所、検査員の判断で変わってくるので一概には言えません。ですので車検を受ける際は、整備工場や車検場などで予め相談することをお勧めします。場合によっては事前にこれらに対応することで、車検整備費用そのものが抑えられることもあります。
そしてこれらは車検を受ける時だけでなく、普段の走行中でも、発見されれば不正改造として摘発の対象となります。また、整備工場によっては不正改造が施された車両自体を乗り入れ禁止として、その一切の受け入れを禁止しているところもあります。